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やっぱり単なる日記

「なべて頂にのみ憩ひあり」―日常のあれこれと登山や旅行、犬との生活、園芸の記録。

コマクサの咲き乱れる燕岳でブロッケン現象

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↑燕岳山頂付近から表銀座縦走路を振り返る

今回の同行者は日本アルプス発登山なので、最初は自分が日本アルプス初で感動した仙丈ヶ岳がいいかと思っていた。
コースを考えると仙丈ヶ岳の場合、前日に北沢峠泊、当日に山頂を往復になってしまう。
やはり山頂で1泊した方が山の朝の美しい風景を楽しめる。
あと仙丈ヶ岳は最近シカの食害がひどくコバイケイソウ位しか残っていないという噂も聞き、別の山にしようかなと思った。
そこで思いついたのが北アルプス表銀座縦走路の入口である燕岳である。

燕岳は行ったことがなかったのだが、燕山荘は大人気の山小屋らしいので、ここで1泊するのもいいし
登山道整備もしっかりしているだろう。
概して南アルプスより北アルプスの方が登山道の整備がいいので初心者でも安心だ。

燕岳の登山口となる中房温泉へは穂高駅からで1ヶ月前に常念岳へ登った時()と同じ駅だ。
常念岳の時はここからタクシーだったが、中房温泉までは南安タクシー社がバスを出している。
この時期のバスなのですごく混んでいるかと思っていたのだが、10:55発のバスはマイクロバス1台で
しかも数席まだ空席があるくらいだった。
このバスで中房温泉に着くとほぼ正午になり、コースタイムどおりに登ると山荘着が16時になり少し遅いからだろうか。

中房温泉からの合戦尾根は思った通りよく整備されていて登りやすい。
しかも登山者数が多い割に登山道の浸食が進んでいないのが不思議だった。
初めは登山道に砂を足しているのかと思ったが、これは花崗岩の風化がかなり早くマサ(真砂)の供給量が
登山道の浸食に勝っていることと、加えてそのマサが水はけがいいことからなのではないかと思った。
思えば同じ花崗岩の甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山も登山道の浸食があまり進んでいなかった気もする。

この前の北岳単独行()では気分の高揚に合わせてペースがかなり上がったので途中疲れも感じたが、
今回のように同行者がいるとほぼコースタイムどおりに歩くので疲労感がなくていい。

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花崗岩地帯特有の風化をした岩塊が出てくると、あたりはダケカンバが多くなりもうすぐ森林限界だなと分かる。
合戦山をすぎると快適な高山の散歩道といった趣である。
ただこの山は雪田がほとんどないらしく雪田の植物群落がないのが少し寂しい。

燕山荘に着いたのはほぼコースタイムどおり16時だった。この時間着だと夕食は20:40とのこと。
まぁ1000人も宿泊者がいるとのこと(宿泊者が話していたのを聞いただけだが)だから仕方がない。
ただ夕食までかなり時間もあることだし、往復1時間もかからないので燕岳山頂へ行くことにした。
先日の常念岳の反省()を生かしたわけだ。登れる時に登っておかないと明日は雨かもしれない。

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燕岳山頂へのアプローチは風化した花崗岩の造形美が面白い。
ハイマツから花崗岩地帯特有のトア(岩塔)がニョキニョキ生えているようだ。

そして開花最盛期を迎えたコマクサが思っていたよりも大群落を形成している。
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花崗岩が風化した大量の岩屑によりコマクサの生育に適した斜面が生まれているわけである。
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コマクサの生育する斜面はコマクサ以外は全く生育できないようだ。
すなわち「nicheニッチ」(=ある生物が適応した特有の生息場所)である。
(最近は生態学以外で「隙間産業」にこの用語が使われるようになったが本来の意味からはぶれているような…。)
白馬岳でもコマクサの群落を見たことがあるが、こんなに登山道の近くではなかったような気がする。
大人気の山荘のそばにこれだけの群落が保全されているのは本当に感動ものだ。
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この前の常念岳のようにコマクサ群落のところ全てにロープが張ってあるわけではなく、それだけ
登山者のマナーがいいということだろう。
ただ、コマクサが群生している斜面の真ん中を登山道が横切っているのでそこから浸食しないだろうか
すこし心配な面もあったが。
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東側にはガスが立ち込めていて、周囲の山も見え隠れだったが、東側のガスのなかにぼんやりと何か光っている。
よく見ると、ブロッケン現象だった。
背後から夕日に照らされると霧の中に丸い虹が浮かび上がる。
大きい普通の虹にならないのが不思議だ。
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今回は新調したばかりのLUMIX DMC-LX5を持っていったので、思ったような写真が撮れた。
思ったよりも嵩張らないし、稜線歩きで写真撮影するには丁度いい。
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ハクサンフウロ

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ウサギギク

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イワヒバリ

翌朝は案じた荒天ではなく、朝焼けの中に昨日よりはっきりと槍穂高連峰を見ることができた。
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燕岳もくっきり。
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表銀座縦走路もはっきりと見えていて、やっぱりここは縦走したいなぁと思う。
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昨日山頂には行っているので付近を散策するだけにして6:40には下り始めた。これが正解だった。
最近見かけなかった登山ツアーがここでは健在であり、富士見ベンチより下あたりから次々と
上がってきたのである。

相変わらず平気で「あと18人来ま~す」というような感じで下りの方も詰まってしまう。
その詰まってしまった行列を見て詰まらせた原因である上がってきたツアー客の1人が
「ウチのグループも大人数だけど、そちらもすごい人数ねぇ」とか言っていた。
いやいや…。
大人数って分かっているなら数グループ(例えば先述の18人の場合最低でも6人ずつ3グループとか)
に分けてくれればもっとスムーズなんだけど。
20人くらいの団体でリーダーが1人だけ、後はぞろぞろくっついていくというツアーはもうやめてほしい。

あと下りも団体が数組いたようで、後ろが詰まっているのに全然気が付かない。
そして直後の人も先に行かせてくれるように声掛けしないのでどんどん詰まってしまう。
最後の最後はもう渋滞状態でノロノロと下りてきた。
それでもコースタイム+10分くらいで済んだのだが、遅く出ていたらもっと時間がかかっていたと思う。
(リーダーを複数つけ小グループに分割し、無線を使って他の人の通行に迷惑がかからないようにしていた
団体もいた。これには感心した。どの団体もこのようにしてほしいものだ。)

登りやすくて山岳光景を簡単に楽しめる燕岳なのだが、
合戦尾根に「初心者におススメ」という枕詞が付いているためにツアー客が多いのだとしたら、
ここは今回限りでいいかなと思ってしまった。




---
費用

八王子~松本(特急あずさ) ¥4550(回数券バラ売り)×2
松本~穂高(JR大糸線) ¥320×2+往路のみ自由席特急券¥730
穂高駅~中房温泉(南安タクシー定期バス) ¥1700×2

交通費計:¥13870

宿泊費(燕山荘1泊2食)¥9500

合計:23370
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テーマ:山登り - ジャンル:趣味・実用

  1. 2012/07/29(日) 23:59:56|
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本格的な梅雨明け ゴーヤ1号3号は未受粉?

雌花が咲いてから18日経つ果実1号だが、未受粉だったのか生長が止まっている。
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そしていつの間にか花が咲いてなっていた3号も同じような感じ。
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唯一果実2号だけがまっすぐに生長している。
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種をまいてから明日で3週間になるコスモスは順調に生育中。
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昨日東北地方の梅雨明けも発表されて、今日も本格的に夏空が広がっている。
今日も最高気温が35℃にまで上がった。
先週17日の関東甲信地方の梅雨明けは、3日目にはオホーツク海高気圧が張り出してきて低温と曇天が続いたが、
この梅雨明け発表でようやく本格的な梅雨明けという感じだ。

今度こそ「梅雨明け10日」が続くだろうか。

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  1. 2012/07/27(金) 17:34:34|
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夏咲きのパフィオペディラムは4年ぶりの開花か?

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夏咲きのパフィオペディラムが咲きだした。

この前いつ咲いたかというと、2008年の記事()しか見当たらないので、4年ぶりかもしれない。

確か、花茎が伸び出したのに虫に食べられてしまった年もあった気がする。

今年は花茎が3本も伸びている。
植えこみ材が古くなってけっこうスカスカになってしまっているので、危機感を覚えているのかもしれない。

買ったばかりのLUMIX DMC-LX5で撮ってみた。
絞り開放(F2.0)で撮ってみたので、いい感じにボケがでただろうか。


7/27 1輪はもう満開だ。
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  1. 2012/07/23(月) 22:41:46|
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2年ぶりのデジカメ「Panasonic LUMIX DMC-LX5」は即決

今日は燕岳に行こうと思っていたのだが、なんだか一昨日夜から急にオホーツク海高気圧が張り出してきた。
こうなると関東地方は雨が降ったりやんだりして最高気温が20℃前後まで落ちてしまう。
5月並みというが、なんだかもう秋が来た感じで、火曜日に最高気温が37.5℃まで上がったのが嘘のようだ。
そして太平洋高気圧とぶつかり合う中部地方は気圧の谷になってしまい雷雨頻発である。
週間天気予報ではこの週末はそれなりに天気はいいはずだったのに、梅雨明け後こんなにも急に太平洋高気圧が
ひっこんでしまうとは予想できなかったのだろう。
なので、朝は特急あずさの指定席を来週に変更しに行った。
3度連続雨の登山では登山が嫌になってしまう。

そんな今日は、2日前に注文したデジカメPanasonic LUMIX DMC-LX5が届いた。

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デジカメを買うのはPanasonic LUMIX DMC-FT1を買ってから2年ぶりだ。(
これはもう実店舗では並べていないのである。次のDMC-LX7がまだ発売開始されていないのになんで
店頭から消えてしまうのだろうか?なのでネットで買った。

2年前にかったCANON Powershot SX120ISは写りはよかったのだが、結局山には大きすぎた。
それでLUMIX DMC-FT1を買い足して登山ではそちらを使っていたのだが、
登山中の撮影にはいいのだが、やはり山頂からの絶景を撮るには解像感が不足している気がする。

Powershot SX120ISはその後旅行で活躍していたのだが、大きいのにカメラの片側にしかストラップを付ける
箇所がなく、首からかけられないので、昨秋のシルクロード旅行の時落として転がしてしまった。
ある程度の大きさがあるのならやはり両端にストラップを付ける箇所が必須である。
Powershot SX120ISはその後手放し、LUMIX DMC-FT1 1つで行こうと思っていたのだが、
先週の北岳でそれも落としてしまった。耐衝撃なので問題ないのだが、ただ山に行った時にカメラ1つだと
もし壊した場合撮影できなくなるなぁと思い、山頂からの風景撮影用に防水・耐衝撃ではないカメラがあっても
いいんじゃないかと思ったのである。

丁度HOYAからRICOHに移ったPENTAXから防塵・防水の一眼レフK-30が出たのでそれもいいかなと思ったのだが
ただマニュアル撮影が楽しみたいのではなく、解像感のあるキレのある写真を撮りたいだけなのである。
一眼レフはやはりレンズ交換をして撮影を楽しむ機材である。
あれだけ大きいとやっぱり山にはもっていかないことになるだろうし。
この前の北岳でも一眼やミラーレス一眼を持って山を登っている人が多数いたが、結局岩場になると
ザックにしまっていた。

そうなると高級コンパクトデジカメから選ぶことになる。が、CANONの高級コンデジのPowershot G1Xは
あいかわらず大きい。がPoweshot s100はコンパクトでいい。でもストラップを付ける箇所が片側にしかない。
撮影可能枚数(バッテリーの持ち)も200枚とちょっと少ない。
(後から丁度新しいカメラをほしがっていた家族がこのPowershot s100を買うことにしたのだが、
よく見たらストラップを付ける箇所は両端にあった。)

ただ、各社の高級コンデジもかなりコンパクトになってきた。
その中で明るいレンズ搭載のOLYMPUS XZ-1とPanasonic LUMIX DMC-LX5が大きさもコンパクトだし、
撮影可能枚数も300枚以上(これが重要)あるし、首から下げて撮影することも可能である。
そうなると光学メーカーのOLYMPUSがいいかなと思ったのだが、Panasonicはこの前DMC-FT1を買って
他の防水デジカメを上回る画像を出したので、Panasonicの方がいいかもしれないと思った。

価格コムを見てもXZ-1よりもDMC-LX5の方が満足度が高いし、投稿写真を見てもすっきりとした
キレのある写真が撮れている。
(こういう写真(乗鞍岳)(常念岳)が撮りたいのだ!!)
OLYMPUSは光学メーカーなのだからもうちょっと頑張ってほしい。
ということで、DMC-LX5に決まり。
前のようにあんまり何ヶ月も迷ってやっと買っても()どうせ数年で飽きてしまうのだから。

今まで買ったカメラを見ると、だいたい2~3年で新しいカメラに替えていることが分かる。
(横棒は家族共用の物及び数ヶ月しか使用しなかったもの。)

2000年04月 CANON PowerShot S10    200万画素 1/2 型CCD F2.8-F4  ¥50000
2001年11月 OLYMPUS CAMEDIA C2020Z  200万画素 1/2 型CCD F2.0-F2.8 ¥30850
2004年05月 KONICA MINOLTA DiMAGE Xg 300万画素 1/2.7 型CCD F2.8-F3.6 ¥27800
2005年12月 PENTAX Optio WPi  600万画素 1/2.5 型CCD F3.3-F4 防水 ¥30000
2006年07月 OLYMPUSμ720SW  700万画素 1/2.33型CCD F3.5-F5.0 防水・耐衝撃 ¥36225
2008年09月 CANON IXY DIGITAL 25IS 1000万画素 1/2.3 型CCD F2.8-4.9
2009年10月 PENTAX Optio W80  1200万画素 1/2.3 型CCD F3.5-F5.5 防水・耐衝撃 ¥29800
2010年03月 CANON PowerShot SX120IS 1000万画素 1/2.5 型CCD F2.8-F4.3 ¥18660
2010年05月 Panasonic LUMIX DMC-FT1 1270万画素 1/2.33型CCD F3.3-F5.9 防水・耐衝撃 ¥23300
2012年07月 Panasonic LUMIX DMC-LX5 1010万画素 1/1.63型CCD F2.0-F3  ¥31800

今回のデジカメはOLYMPUS CAMEDIA C2020Z以来の明るいレンズだ。
あと、高級コンパクトデジカメといっても30000円ちょいで、今の入門機に比べると高いが、
少し前はは30000円くらいは当たり前だったのである。

テーマ:写真 - ジャンル:趣味・実用

  1. 2012/07/21(土) 23:59:42|
  2. PC・ネット・デジタル・家電
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10月下旬、八王子駅ビル「CELEO八王子北館」にL-Breathが入るらしい

そごう八王子店の撤退にともない只今改装中の八王子駅ビルが今秋CELEO八王子北館としてオープンするのだが、
JR東京西駅ビル開発が、その駅ビルの内容の詳細を発表したようだ。

八王子経済新聞「八王子北口「セレオ八王子 北館」詳細発表-無印良品、京王百貨店など出店へ

去年も書いたが()八王子駅南口の再開発ビルがテナントの誘致に難航する中、
同時期に建設した南口の駅ビル「CELEO(セレオ)」(10月下旬に北館がオープンした後はCELEO八王子南館と改称予定)に
ビックカメラという集客力のあるテナントを見つけて来たので、そんなに心配はしていなかった。

そして、今回その新しい駅ビルの内容を見て、流石はJRの関連会社だなぁと関心したのである。

京王百貨店の小規模店とかロフトとか、本来こういうのは南口の再開発ビルができた時にテナントとして入っていても
おかしくなかった店舗である。

そしてその内容で一番嬉しかったのが、ビクトリア系の「L-Breath」が入るということである。
これでわざわざ新宿まで行かなくて済むようになる!
ICI石井スポーツが移転してしまってから不足していたアウトドア店舗ができるのは本当に朗報である。

ここ最近の登山ブームの中でなんでアウトドア系の店がないんだろうと思っていたのだが、
とにかく、この内容を見たらもっと早くそごうが撤退していればよかったのにと思ってしまった。

都心以外の駅ビルの百貨店は、一番集客しやすい位置にありながら、
たいして売れもしないだろう宝飾品や婦人衣料品ばかり扱っていて、地下食品売り場とレストラン街以外は
なんだかうらさびしいというところが多いと思う。

今回の内容だと、地下と1Fで多摩地区最大の食品売り場ができるようだし、京王百貨店のサテライト店も入るようで
今までの百貨店利用層も満足できるような内容になっているのではないかなと思った。

前市長が「時代に合った店舗を誘致したい」と言っていたが、そのとおりになったと思う。

テーマ:東京 - ジャンル:地域情報

  1. 2012/07/20(金) 23:59:19|
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