やっぱり単なる日記

日常のあれこれと登山や旅行の記録。

梅雨空の雲の上の青年小屋―八ヶ岳・権現岳~編笠山~西岳

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↑権現岳付近から見る赤岳は左右が締まってシュッと尖っていた

友人の休暇に合わせて昨年の秋に雨で歩けなかった八ヶ岳の権現岳に行くことにした。
今回は「遠い飲み屋」として有名な青年小屋に宿泊しゆっくりとするのも目的のひとつである。
日曜日、月曜日は晴れの予報だったが、直前で月曜日の予報が雨に変わってしまった。
そのため、1日目は小淵沢駅から観音平まで歩き編笠山に登り、翌日に権現岳に登る予定だったが、
1日目に権現岳に登ってしまうことにする。
観音平まで歩くと時間が厳しくなりそうだったので観音平まではタクシーを使うことにした。

到着した小淵沢駅は陽は照っているものの、山の上の方は雲に隠れている。
これはずっと雲の中を歩くようになるのかなと思いつつタクシーで観音平へ。
観音平も雲の中でこの季節だし仕方がないなと思いつつ登っていくと、
途中からカラマツの新緑の間から陽光が降り注いでくるようになった。
どうやら雲の上に出たようだ。

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途中「雲海」というちょっとした樹林帯の中の広場があるのだが、
その手前あたりでその名のとおり雲海の上に頭を出す富士山と南アルプスを見ることができた。
まだ雪が残っている南アルプスが青くくっきりと見えていて、これから夏が来るのだと思うとわくわくとする。
1日目は権現岳へ登るのが目的なので編笠山のピークはとりあえず捲いて青年小屋へ。

青年小屋のテラスでゆっくりと昼食を摂っていると風も爽やかで気持ちよく、
このままここでゆっくりするのもいいかななんて思ってしまうのだが、明日は天気が崩れる予報なので権現岳へ向かう。
今日は晴れの予報だったが、予報どおり雲がどんどん取れてきて甲府盆地まで見えるようになってきた。

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南アルプスはもちろん、遠く北アルプス、乗鞍岳、中央アルプス、そして御嶽山まで見えている。
のろし場まで来ると、目の前に八ヶ岳の核心部が見えた。
位置的に以前登ったことのある編笠山から見たのと同じような八ヶ岳の姿が見えるのかなと思っていたのだが、
高さが違うので見え方が全然違う。
しかも赤岳は左右が締まってシュッと尖っているし、その横の阿弥陀岳、
その間に見える横岳、硫黄岳まで形良く並んでいて大迫力の八ヶ岳の核心部を見ることができた。

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下界では梅雨空が続いているが、稜線上を吹き渡る風は爽やかで高山植物の花も咲き始めていた。
ハクサンイチゲもイワウメもすでに満開だ。
権現岳は岩がごつごつしているところが山頂だった。
その手前のギボシは「擬宝珠」から来ていると思うのだが、
擬宝珠というよりは烏帽子(エボシ)のようにきれいに尖っていて存在感があった。

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帰りはそのギボシの山頂にも寄り、360°の大展望を満喫。
夏至に近いのでまだまだ太陽高度は高かったが、それでも西に傾き始めた陽を浴びて、
赤岳は赤銅色に、阿弥陀岳は緑青色に輝いていた。

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青年小屋にもどりチェックインを済ませる。
今日の宿泊者は我々の他には16人の団体さんのみとのことで、ひと部屋を割り当ててももらえ、至極快適である。
夕食まで1時間ほどあり、まだまだ陽は高かったので編笠山を往復することにした。
この時期は行動時間が長く取れるのが嬉しい。
編笠山山頂に至ると、先ほどより遠ざかった八ヶ岳核心部がギボシや権現岳の向こうに見えている。
そして富士山や南アルプスは黄色がかった夕暮れの光に染まった霞の中に沈んでいた。
夕食の後は夕陽を見ようかと思っていたのだが、この後急に霧が立ち込めて明日はやはり天気が悪いのだろうと思う。
青年小屋は談話室も2つあり、こたつに入りながらゆっくりと友人たちをくつろぐことができた。

翌日起きると思っていたよりも天気は悪くなく、権現岳の上に雲は垂れ込めていたが富士山はしっかりと見えていた。

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同じ道を戻るのは面白くないので西岳の方から下ったのだが、
西岳へ着く頃には南アルプスの下はしっかりとした雲海になっており、下界はもう雨が降っているようだった。

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昨日とは違って空気もしっとりとして、ただその分滴るような緑の中を下っていくと、
ところどころレンゲツツジの橙色がぱっと目に付く。
たどり着いた不動清水で先週霧ヶ峰でも見たクリンソウをまた楽しむことができた。
富士見高原スキー場からのバスは季節運行で今月は走っていないので、
道の駅こぶちざわにあるスパティオ小淵沢の温泉を目指して歩いて行く。
「信玄棒道」という散策路が整備されていたので、途中から雨が降り始めたが至って快適だ。
途中から並行して乗馬の道も整備されていて、なかなか楽しい散策路だった。
友人たちと話に夢中になりすぎて、道の駅こぶちざわに曲がるポイントを見逃して歩きすぎてしまい慌てて戻ったりする。

オリエンテーリングだろうか、地図を持った小学生たちとすれ違う。
大人になった時にあんなに歩いたのはあれが最後だったなと思う人もいれば、
こうやって30代になってもオリエンテーリングのようなことを続けている人もいるのだろうなと思った。

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  1. 2018/06/18(月) 23:59:15|
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下から登る霧ヶ峰―クリンソウの観音沢からレンゲツツジの霧ヶ峰へ

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↑霧ヶ峰の観音沢にこんなクリンソウの大群落があったとは

YcにNHKの「にっぽん百名山」の霧ヶ峰を見せられ、その沢を遡るコースで霧ヶ峰を歩こうと誘われたのは冬のことだった。
それが登山地図に載っていない下諏訪方面から観音沢を経て御射山に至るコースだと突き止め、
ネットで検索してやっとそのコースを歩いたというサイトを見つけることができた。↓
http://cellist.blog.so-net.ne.jp/2017-09-30
NHKを見た感じでは登山口となる棚木場の奥の大平まではタクシーを使う必要があると思っていたのだが、
そのサイトによると棚木場の手前の斧立(よきたて)まではコミュニティーバスが走っているようなので、それを利用することにする。

当日は特急利用の友人たちとは下諏訪駅で待ち合わせ。
青柳駅で友人たちの乗った新型353系のスーパーあずさに追い抜かれ、上諏訪駅で降りた友人たちと普通列車の車内で合流。
下諏訪駅からのコミュニティーバス「あざみ号」のバス停は駅前にあったものの、念のためYcが観光案内所で尋ねたところ、
霧ヶ峰に観音沢を遡って歩く人はめったにいないようで最初は怪訝な顔をされた。
ただ、観音沢は諏訪大社の御柱祭の際に御柱を切り出してくる場所の近くで、とても気持ちの良い沢だとのことだ。
棚木場あたりもこの御柱祭の時は賑わうようだが、そこから観音沢を遡り霧ヶ峰へ登ることができるともっとアピールすればよいのにと思った。

参考にしたサイトではコミュニティーバスを斧立で降りていたが、現在ではコミュニティーバスの終点折り返し地点は
所沢集落になっており、そこまで入ってしまうと行き止まりになってしまう。
そのため運転手さんに尋ねるとその付近ではフリー乗降区間になっているとのことで、
所沢集落に入る分岐点地点で降ろしてもらうことができた。

東股川に沿って大平に向かっていく道も思っていたよりも緑濃くエゾハルゼミの聲が降り注ぎ気持ちが良かった。
大平付近は御柱祭の時に使われるであろう建物が散在していたが、今は静かだ。
そして「火の用心」の石碑のところからいよいよ観音沢コースがスタートする。
先ほど大平に至る前の東股川沿いでもクリンソウが咲いているのを見たが、この観音沢沿いでも所々に咲いていた。
と、右手斜面を見るとクリンソウの大群落があるではないか。

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最初は誰かが栽培しているのかと思い近づいたのだが、近寄ってみると自然に増えたもののようだ。
クリンソウの名所はあちこちにあるが、この霧ヶ峰の観音沢にこんな大群落があるという話は聞いたことがない。
廃れてしまった道だからこそこんなにもクリンソウが大群落を作ったのかもしれない。

その後も踏み跡はしっかりしていたが、道が北に大きくカーブするところで標識に「八島高原」とある。
「八島高原」が八島湿原のことだとすると目指す御射山よりもかなり北側に行ってしまいそうだったので、
地形図に道を表わす破線もあることだし、そこからそのカーブをそれてまっすぐに登って行くことにした。
が、この地形図の破線の道はもう廃れてしまっているようで、どんどん踏み跡がなくなっていく。
途中まではシカの食害の調査かなにかのコドラートなどもあったが、それを過ぎるとまったく踏み跡のないただの沢になった。
でもこの沢がクリンソウ咲くとてもきれいな沢で、ここが諏訪大社のご神体そのものではないかと思われる場所だった。

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その沢を登りきると一度林道に出て、後から思えばここで地形図と方向を確認するべきだったのだが、
目の前の沢沿いに登れそうな道があったため迷わずそこを登ってしまった。
この沢沿いの道がかなり観音沢の本流からそれた南東に向かう沢だったようだ。
気付いた時にはかなり南東に進んでいたため小さな尾根を越えて北東方向へ軌道修正を試み、
地形図上の何本もある破線ルートに戻ったが、果たしてその破線ルートも廃れてしまっているようで
結局踏み跡のないルートを行くことになる。

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運良くカラマツの造林地の伐採場所にぶつかり、ブルドーザー道があったためこれでビーナスラインに合流することができたが、
これがなかったら登山ルートでない場所を歩き続けることになりかなり危なかっただろう。
結局あの北に向かって大きくカーブする「八島高原」の標識に従って登ればよかったようだ。
登山地図にないルートをたどる時はもっと慎重に地形図を見ながら歩かなければならないと反省。
計画していた御射山よりもかなり南側の強清水あたりに出てしまったが、
今夜の宿泊地は車山肩にあるころぼっくるヒュッテにとっていたので、結果的には良かったのだが。
これも諏訪大明神の御加護かもしれない。

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ビーナスラインに合流する直前からちらほらとレンゲツツジが咲いていたが、目の前に霧ヶ峰の高原が開けると、
そこは一面のレンゲツツジの橙色に染まっていた。
湯の丸山がレンゲツツジで有名なのは知っていたが、霧ヶ峰にもこれほどレンゲツツジが群生しているとは知らなかった。
もっと早く到着できると思っていたのだが、道をそれてしまったためころぼっくるヒュッテに着いたのは16時過ぎになってしまった。
そこで宿のスタッフの方の許可を得て夕食前までに車山山頂を往復してくることにする。
明日は天気が悪くなる予報だったからだ。
急いで20分ほどで登ったのだが、10年ぶりの車山山頂での大展望で、友人たちと写真を撮りあいすぎて帰りは走って下ることになった。
ころぼっくるヒュッテに着くと、先ほどは警戒心むき出しだった宿のボーダーコリーのベリーちゃんが、
もう知っている奴らということなのか今度は尻尾を振って歓迎してくれる。
そして宿のスタッフの方に帰ってきたよということでワンワン吠えて教えてくれた。

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翌日は梅雨前線が北上し天気が崩れる予報だったが、霧は出ているものの雨は降っていなかったので、
最短コースの沢渡経由で八島湿原まで歩くことにした。

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名前のとおりの霧の霧ヶ峰も陽射しがないので歩きやすい。
時折霧が流れ、天気が良かったら歩くつもりだった蝶々深山などの稜線も見え、
友人たちと話をしながら気持ちの良い散策をすることができた。
今回の目的は観音沢コースを歩くことと、霧ヶ峰でゆっくり散策することだったので、ちょっと危険なところもあったが、
両方とも実現することができた。
しかも思いもよらず、クリンソウとレンゲツツジの大群落が文字どおり花を添えてくれ、大満足の山行となった。

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  1. 2018/06/10(日) 23:59:56|
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『君の名前で僕を呼んで(Call Me By Your Name)』―イタリアの夏の空気感とその儚さ

前から見たいと思っていた映画『君の名前で僕を呼んで(Call Me By Your Name)』を見に行った。

午前中は竹芝で開催されていた『東京愛らんどフェア島じまん2018』へ。
そこで2週間前に一緒に青ヶ島に行った友人たちとその余韻にひたり、
そしてその足で『Call Me By Your Name』を見に行く。
この映画は日比谷でしか公開されていなかったので、竹芝から近くちょうどよかった。

この映画の主人公はイタリア人の17歳の少年エリオ。
ちょうど少年から青年に移り変わる、そんな時期だ。
そして、場所は北イタリアのどこかとなっているが、ロケ地情報からするとロンバルディア州。
ミラノよりも東側のクレモナ県やベルガモ県あたりだそうだ。
ちょうどアルプス山脈の南麓にあたるあたりだ。

そんなすがすがしい高原でのひと夏の物語。
誰も悪い人はいないのに、人を好きになることでなぜか悩み物悲しくなってしまうそんな心の動きが、
気持ちのいい風景の中で展開されていく。
少年から青年に移り変わる、そんな時期の普遍的なグレーゾーンの心の揺らぎ。
イタリアの古代の彫刻たちの横顔が通り過ぎていく。
そして、それがエリオの風貌と重なり合い、人類が過去からこうやって生きてきたことを知る。

この映画の中の一番のハイライトはエリオがオリヴァーと一緒にベルガモ郊外の自然の中でおもいっきり楽しむ場面だ。
美しい風景の中、美しくちょっと物悲しいテーマソングMystery of Loveが流れ、ヨーロッパのさわやかで長い夏の日の気持ちよさが伝わってくる。
それはその後に訪れる長い冬の前触れでもある。

去年行ったばかりのシルミオーネ()や、昔行ったベルガモ()などがでてきて、
またあの気持ちのいいイタリア北部の夏を体験したくなる。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2018/05/26(土) 23:59:25|
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意外と面白い高校生の時の日記(その1)電車で遭遇したタレ目と三角コーン、そして牛乳の飲み比べ

高校生の時は日記を「毎日」書いていた。
驚くべきことだ。
日常生活を送ることよりも、それを記すことが主になっていて、記すこと自体が日常生活なのか、という状況だ。
学校の授業中も、予備校の授業中も、予備校の模試の時も日記を書いていた覚えがある。
ちなみに授業中に書いていることが多かったので、そのほとんどがルーズリーフやレポート用紙に書いてあり、
それを切り取って日記帳に貼ってあるのだ。
一体こいつは何をそんなに書いているのだ、という目で教師や講師から見られたことが何回かあった記憶がある。
確かに一体なにをそんなに書きたかったのだろうか。

ということで、手元に残っているそれらの日記を何の気もなくパラパラとめくっていると、これが意外と面白い。
書いた記憶が残っている記述もあるのだが、全く記憶に残ってない記述が、これが意外と面白いのだ。
自分が書いたから面白いのかもしれないけれど。


カッコ内は今の自分の感想
1998年10月14日(水)
夜やっと●●市役所商工観光課に●●商店街活性化の提案をFAXでだした。(なんて嫌な高校生なのだろうか…

朝の東横線内、タレ目のイヤラシイ顔をしたイヤラシイ男を見た。
なぜ‘タレ目の’と断るかと云えば、今までタレ目の人の顔は嫌いと思ったことがなかったからだ。(タレ目が好きだったのか!
股をおっぴろげシートに座る。
隣におばさんがわざわざすみませんと頭を下げて座ったのにかかわらず、詰めずに口の中でブツブツ言っている。
そんなにイヤなら電車に乗ってどこかに行こうとするな。
家にでもこもってろ。
お前みたいな野郎は社会生活を営めないんだよ、と言いたい。(なぜ日記に書いているのだろうか…
(中略)
家庭科ではまず牛乳についてと肉と卵についてのビデオを見たのだが、U、On、Ma、A、Moが「くっついちゃってる」ので
わざと机を外して座ると、N、Oi、Osという最近べったり「くっついちゃってる」のが来る。
なんで一回くっつくとこうもいつもくっついているのだろうか。
NとOiなんてつい最近修学旅行の班が一緒になったとたん休み時間とか一緒にいる。
くっだらなく面白味もなんにもないではないか。
同じ人間とずっといるなんて。
その後牛乳の飲み比べをする。
えっ!これだけなんで一緒にいるんだとか同級生の悪口言っておいて、一緒になって牛乳の飲み比べなんかしたのか!

帰り渋谷駅のコンコースで白黒の三角コーンのバカでっかいのが転がっているように見えるものがあったので、
近づいてみてみると、ナント素っ裸にボロキレを螺旋状に巻き付けたホームレスだったので驚いた。→こんなかんじ(絵有り)
どうしてこんな風になったのだろうか。
服はどうしたのだ。
果たして生きていたのかさえはっきりしない。
謎である。

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ここに書いてあったことは一切記憶になかったので、他人の日記を読んでいるみたいに楽しめた。
嫌なことしかなかった高校生活だと思っていたのだが、意外と楽しんでいたのかもしれない。
なにぶん高校生の時は「毎日」の日記が残っているので、今後もちょくちょく面白いのを探してみよう。

テーマ:日々のできごと - ジャンル:ライフ

  1. 2018/05/25(金) 23:59:08|
  2. 季節・日々のあれこれ
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雲仙岳―ミヤマキリシマ彩る普賢岳・国見岳から平成新山を眺めて

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↑雲仙岳の国見岳で満開のミヤマキリシマの中を歩く

昨日は英彦山に登る予定だったのだが、前線通過後も弱い雨が降りやまず山の上の方では風雨も強そうだったので中止にした。
今日は天気が回復したので登山日和なのだが、昨晩の宿は嬉野温泉に取っていたし、帰路は長崎空港からなので英彦山まで戻るのは遠い。
そこで急きょ雲仙岳(普賢岳)へ行くことにした。

一昨日の英彦山の麓の宿での夕食時、他の宿泊客が山の話をしているのが聞こえてきたのだが、
今年はミヤマキリシマの開花が早くその日九重山へ行ってきたがちょうど満開だったとのこと。
旅行を計画した時は、ここ数年毎年この時期に九州に来てミヤマキリシマを見ているから今年は見なくてもいいかなと思っていたのだが、
それを聞いてやはりこの時期の九州に来てミヤマキリシマを見ないで帰るのはどうにも悔しくなり、
どこかミヤマキリシマが咲いている場所はないかと考えていたのだ。
それならもう九重山に行ってしまおうかとも考えたのだが、さすがに嬉野温泉や長崎空港から離れすぎている。

ミヤマキリシマが咲いていそうな長崎の山――と考えて、思い浮かんだのが雲仙普賢岳だ。
雲仙普賢岳という言葉を聞くと、あの火砕流の大災害のイメージが焼き付いているし、
同時にあの時代の匂いというか空気をも思い起こさせられ、なんだかひどく懐かしい気持ちがする。
1991年から本格的な噴火活動を始めた雲仙普賢岳だが、思い返してみると雲仙普賢岳の噴火のニュースは10歳だった自分が
初めて自ら興味を持ったニュースだったように思う。
あと1年で平成も終わるが、平成時代に起きた数ある自然災害の中でも雲仙普賢岳の噴火はそのスタートだったような気がする。
そしてその災害の痕跡というか結果としてそこにはもともとあった普賢岳を超える高さを誇る、その名も「平成新山」がどうどうとそびえているのだ。
その平成新山は前々から見てみたいと思っていた。
早速調べてみると普賢岳、国見岳、妙見岳と登山道も付いているし、ミヤマキリシマも咲いているそうだ。
1995年の噴火の終息宣言から17年経った2012年に新しい登山道も開通したとのことだ。

長崎自動車道を諫早ICで下り島原半島へと車を進め、天正遣欧少年使節の一人である千々石ミゲルの出身地である千々石まで来ると正面に雲仙岳が見えてくる。
その中でもやはり「主峰」となった平成新山はひときわ高く形も美しい。
山頂に一見するとアンテナでも立っているのかなと思ってしまうようなトンガリがあるのも特徴的だ。
仁田峠着くと駐車場もほぼ満車状態で、今までミヤマキリシマといえば霧島や九重、そして阿蘇という思い込みがあったが、
ここもミヤマキリシマの名所なのだ。

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ただ今年は開花が早かったからか、仁田峠のミヤマキリシマはすでにピークを過ぎているようだった。
仁田峠の展望台まで登っていくと、目の前に平成新山の威容があった。
あの噴火によって、こんな巨大な山ができたのだと思うとゾクゾクとする。

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普賢神社からあざみ谷へ進むと周囲は急に新緑の深い森となる。
ハルゼミの声が響く緑濃い森であり、ここはあの噴火でも被害がなかったのか不思議だ。
それともこの森も噴火後に30年弱で成長した若い森なのだろうか。
普賢岳への分岐となる紅葉茶屋までずっと気持ちのいい森が続き、普賢岳への登りになると火山らしい熔岩の岩場も出てくる。
そして樹林が途切れ背後に橘湾が広がってくるともう山頂だ。

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目の前には山頂のトンガリから未だに噴気を上げている平成新山が大迫力で迫る。
そして周囲のその他の雲仙のピークはいずれもミヤマキリシマでピンク色に彩られている。
特に国見岳のミヤマキリシマは今がピークのようだ。

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妙見岳を経て仁田峠へ戻るコースからは国見岳は少し外れているが、せっかくなので国見岳も往復することにした。
去年九重山の大船山に行き、ミヤマキリシマの花の中を歩くつもりだったがまだ開花前で残念だったのだが↓、
http://azmst.blog91.fc2.com/blog-entry-1152.html
この雲仙の国見岳でそれを実現できるとは思わなかった。
国見岳山頂は普賢岳山頂に比べて人も少なくゆっくりとできる。

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あのギロチン堤防で有名になった諫早湾の干拓地も間近に見えるが、
あれから20年ほど経つはずなのに堤防内も未だに海のままのようだった。
国見岳からは平成新山の優美な裾野まで見えていて、
あの禍々しい火砕流、土石流という災害がこんなにも美しい曲線を生み出すのかと思うと不思議な感じがする。

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ミヤマキリシマをかきわけて進むような気持のいい稜線の樹林帯を進む。
妙見岳は捲き道になっていたようで国見岳のように見晴らしのよいピークに出ることはなかった。
雲仙ロープウェイの妙見岳駅のすぐ上の妙見岳展望所まで来ると、そこからは島原湾方面の展望が開けた。
平成新山から水無川に沿って流れた火砕流、土石流の後には砂防ダムが点々とあるのみで、原野のようになっている。
自然の時間スケールにとっては30年という年月も一瞬に過ぎない。

未だに噴気を上げる平成新山も人間の時間スケールを超えた先には雲仙のその他のピークのように緑で覆われ、
ミヤマキリシマに彩られる時が来るのだろう。
長崎空港から飛び立った機中から夕闇に沈みゆく多良岳を眺めつつそう思った。

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  1. 2018/05/20(日) 23:59:08|
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